美容師の労働時間や休日はどのくらい?休みを確保しやすい美容室を選ぶポイントを解説

美容師の労働時間や休日はどのくらい?休みを確保しやすい美容室を選ぶポイントを解説

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美容師の休みは、週に1〜2月に6回程度が目安です。

美容師が就職先を探す場合、休みの多さ労働時間の長さ、アシスタントであれば「練習時間に残業代は出るのか」などのポイントが気になると思います。

本記事では、厚生労働省の統計などを踏まえ、美容師の休みや労働条件について、詳しく解説していきます。

美容師の休みは週何回?

美容師の休みは、基本的に週1回、隔週で週2回というケースが多いようです。

厚生労働省の統計によると、美容室の1ヶ月あたりの平均休日数は「6日」が最も多く、次いで「5日」、「7日」と続いています。

よって、ほとんどの美容室で完全週休2日とはなっていないことがわかります。 (月平均休日取得日数が8日の施設は全体の9.2%)

参考:平成27年度 生活衛生関係営業経営実態調査|厚生労働省

ちなみに、厚生労働省の令和5年就労条件総合調査において、「完全週休2日制」を採用している企業は、全体の53.5%でした。

美容師は一般的な企業の従業者よりも、週休が少ないことが考えられます。

美容師の休みは月・火が大半

厚生労働省の統計では、美容室の定休日を曜日別にみると、「月曜日」を定休日としている施設が74.7%と最多でした。

ついで「火曜日」が35.7%、「日曜日」が14.2%となり、ほとんどの美容室で定休日を月・火としていることがわかります。

美容師の繁忙期は一般的に、土日祝だと言われています。

よって、土日祝に休みを取得することは、他の業界と比較して難しいでしょう。家族や友人・恋人との休みを合わせることもできなくなる可能性があります。

しかし中には、シフト制で土日に休みを取得できる美容室もあります。就職先選びの際は、注意して確認しましょう。

美容師の労働時間はどれくらい?

労働基準法では、1日8時間、週に40時間の労働時間を基準として定められていますが、美容師の労働時間は9〜10時間を超えることも珍しくないようです

厚生労働省の統計では、美容師の平均労働時間として7時間以上8時間以内」が43.9%と最多でありながら、8時間以上9時間以内」は33.5%、9時間以上も10.4%という結果でした。

ただし、これはあくまでも「労働時間」として計算されている時間のデータです。

特に、美容師として就職したばかりのアシスタントの時期には、一人前のスタイリストとしてデビューするための技術練習を行います。

多くの美容室で、技術練習は、お客様がいない営業時間外で行われます。しかし基本的にこの練習の時間は、労働時間として計算されません

なかには、営業時間+技術練習合わせて毎日14時間以上稼働しても、月の手取り額は15万円という美容師の苦境を特集した記事もみられます。

参考:1日14時間以上働いても「手取り15万円」 美容師らの“苦境”|Yahoo!ニュース

しかし、美容師の厳しい労働環境を改善し、給与水準を引き上げたり、完全週休2日制を取り入れたりする美容室も増えてきています。

美容師はお客様とマンツーマンでサービスを提供する仕事でありながら、アシスタントも含むスタッフでチームとしてフォローし合ったり、技術の高めあいをしたりと、チームワークが重要なサービス業でもあります。

職場のスタッフの意識や制度などで、自分の成長度合いも大きく変わるでしょう。 働きやすい環境、美容師としてより成長できる環境に所属するには、職場選びも慎重に行わなければなりません。

しっかり休みを取れる美容室を選ぶポイント

美容師としての技術を高めるのであれば、十分な練習時間を確保することも重要ですが、「休日が取れない」「残業代がでない」などの不満があれば、モチベーションを保てません。

では、休みが取りやすい、ホワイトな美容室を選ぶにはどうすればよいでしょうか。 就職先選びのポイントをご紹介します。

しっかり休みを取れる美容室を選ぶポイント
  • 年間休日数を確認する
  • 有給休暇消化率を確認する
  • シフト制の美容室を選ぶ
  • 練習時間が勤務時間に含まれるかどうかを正直に聞く

それぞれみていきましょう。

年間休日数を確認する

「休みが多いのか少ないのか」について、わかりやすい基準が「年間休日数」です。

労働基準法では、年間休日の最低日数は105とされています。

ただし、上述の通り、美容師の平均休日数は月に5.5日程度が目安です。

つまり、美容師の年間休日数は、5.5日×12ヶ月=66日に、夏季休暇や冬季休暇が加わる形となり、105日を下回ることも容易に想像がつきます。

年間休日が105日以上と明記している美容室は、週休1〜2日に加えて、夏季休暇・冬季休暇・特別休暇が設定されている可能性が高いでしょう。 また「完全週休2日」との表記があれば、毎週必ず2日休みを取ることができます。

有給休暇消化率を確認する

雇い主は、6ヶ月以上継続で勤務し、かつ全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、一定日数の有給休暇を与えることが義務付けられています。

労働者は、与えられた有給休暇を消化する権利がありますが、職場によっては、有給休暇が与えられていても休みを取りにくいことがあります。

厚生労働省の調査によると、労働者1人あたりの年次有給休暇平均取得率は62.1%、美容業が含まれる「生活関連サービス業、娯楽業」での平均取得率は、62.3%という結果でした。

参考:令和5年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省 有給休暇を取得しやすい環境か、実際にスタッフが取得できているかについては、求人情報に有給取得率が明確に記載されているかを確認したり、面接時に質問したりして、事前に把握しておくことをおすすめします。

シフト制の美容室を選ぶ

美容師の働き方として、シフト制を採用している美容室もあります。

シフト制は、休みが定休日に固定されているのではなく、事前に休み希望を出し、従業員によって、月々の休みが異なる働き方です。 美容室の定休日である月曜日や火曜日しか休めないのではなく、事前に伝えれば希望の日に休んだり、連休を取ったりすることも可能です

よって、シフト制の美容室であれば、比較的柔軟に休みを調整できるため、家族や恋人との予定も合わせやすくなるでしょう。

練習時間が勤務時間に含まれるかどうか、正直に聞く

面接時や見学時などに、休みの取り方や労働時間について正直に聞くことも大切です。

年間休日や有給休暇の取得率はもちろんですが、アシスタントとして就職する場合は、練習時間も勤務時間に含まれるのか、または残業代が出るのかについて、不明な場合は質問し、把握しておきましょう。

良いサービスを提供するには、スタッフがしっかりと休みを取り、最高のコンディションで出勤できる環境が理想です。 「休みたいと思われるのではないか…」と不安になるかもしれませんが、健康に働く上で職場の制度や休日について把握しておくことは非常に重要です。

美容師の休みまとめ

本記事では、美容師の休みや労働時間について、ご紹介しました。

美容師は、週休6日程度で、労働時間は8〜9時間程度ですが、アシスタントの期間は1日10時間以上稼働することも珍しくありません。

アシスタントは営業時間外で技術練習を行うことが一般的ですが、練習の時間は残業代も出ず、勤務時間に含まれないケースも多くあります。

一人前のスタイリストとして良いサービスを提供できるようになるため、十分練習時間を確保することは重要です。

ただし、一般企業でも入社後に研修期間があるように、アシスタントにとっては練習も立派な労働です。残業代も出ず、給料も安く、労働時間も長いような環境では、モチベーションを保つことも難しくなるため、就職先を選ぶ際は労働条件について、自分でしっかりと確認し、把握しておくようにしましょう

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